【声の野鳥だより】5

ホバリングして狙い/ミサゴ

撮影:野鳥愛好家の國友靖彦

 タカ目タカ科で、体長はオスが58センチ、メスが60センチ。翼を開いた翼長は147~169センチで、トビとほぼ同じ大きさです。頭部と喉から腹が白く、背から尾、翼の外側は濃い褐色をしています。
 糸島を代表する鳥の一つで、魚を主食としています。この鳥の特技は水面から25~30メートル上空で静止(ホバリング)できること。英名はオスプレイ。同じ能力を持つ米軍輸送機の名前の由来になっています。ホバリングの後、狙いをつけた獲物がいる水面に向かって急降下し両足で魚をキャッチします。この生態のため「ウオタカ」と呼ぶ地方があるとか。
 糸島では海岸部でも姿が見られ、何といっても加布里の干潟で間近にその勇姿を見ることができます。勇ましい生態に似合わず、鳴き声は「ピョピョピョ…」と、高めの柔らかい声でかわいく鳴きます。この声は繁殖期の晩春から初夏に聞くことができます。


 私はかつて芥屋の大門の裏側にそびえ立つ大岩の頂上部に巣を作って繁殖するミサゴを観察したことがあります。ミサゴの写真を撮るフアンは多く、そのダイナミックなハンティングとともに、独特の鋭い眼光に魅せられているようです。

ミサゴの鳴き声

(野鳥録音家・田中良介)

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