目の前で握る温もりに感謝
糸島市の前原小学校(石硯昭雄校長)で4日、卒業を控える6年生116人を対象に、調理員が給食の時間に各教室でおむすびを握って、一人一人に提供した。日ごろ触れ合う機会が少ない調理員と児童が交流し、食事の楽しさを味わったり感謝の思いを深めたりしてもらおうと、本年度初めて行った。

お米は糸島産「元気つくし」を使い、具材は児童が好みに応じて選べるように、明太子、高菜、昆布の3種類を用意。児童たちは、調理員が手際よく握るおむすびを「ありがとうございます」と口にしながら受け取った。
この日の献立には、おむすびの他に豚汁と野菜入り卵焼きも並んだ。食事が始まると、「好きなものは取っておきたい」と最後に大事そうに食べる子や、おかわりに急いで並ぶ子たちがいた。普段から給食をたくさん食べるという佐々木潤平さんは「目の前で作ってもらうと、よりおいしいです」と、おかわりした3個目のおむすびを頬張った。
1組担任の平原慎太郎教諭は「普段おかわりしない子も今日はよく食べていた。気持ちのこもったおむすびがおいしく感じたのでは」と話した。調理員の山下今日子さんと仲西美智子さんは「みんなとても喜んでくれた。温かみのあるおむすびを通して愛情が伝わったようでうれしい」と笑顔を見せた。
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