株式会社tracks㊤ 取締役 相内啓靖さん(51)
このコーナーは、九州大学のインターン生が糸島エリアで事業活動している企業や団体を取り上げ、魅力を紹介しています。工学部4年の川原亮太がジビエに関わるさまざまな事業を展開している株式会社tracks(トラックス)取締役の相内啓靖さん(51)に設立した思いや狩猟についておうかがいしました。

-もともとは猟師の会として2012年12月に立ち上げられたそうですね。みなさんには、どのような思いがあったのですか。
「福岡・糸島を拠点に活動する猟師の集まりで、農作物への被害を防ぐために猟を行っていました。しかしその一方で、捕獲された狩猟鳥獣が十分に活用されていない現状に疑問を抱くようになり、『いただいた命を無駄にしたくない』という思いが強くなりました。そこで、単なる捕獲で終わらせるのではなく、捕獲から解体・加工、そして食として届けるところまでを一貫して担い、ジビエとして価値ある形で活かしていこうと考え、tracksを立ち上げました」
-狩猟の年間スケジュールについて教えてください。
「tracksでは福岡県と大分県で捕獲したものをジビエにしています。期間は地域によって多少異なりますが、福岡県ではイノシシやシカは主に10月から4月にかけて、そのほかの動物については11月から2月にかけて狩猟を行っています。それ以外の期間については地域の自治体の許可を得た鳥獣害対策の実施隊や農家さんが農業被害を防止する目的で捕獲を行っています」
-イノシシやシカ、アナグマなど多くのジビエを販売され、ジビエを味わえる「焼肉・鍋まるや」も営んでおられます。そのような動物の捕獲方法についてお聞きしたいです。
「内臓を傷つけてしまうと肉が内容物で汚染されるため、私たちは基本的に銃を使用せず、ワイヤーや檻(おり)の罠(わな)による捕獲を行っています。捕獲後は、適切に処理を行ってから、すぐに現地で血抜きを行い、1時間以内に内臓を取り出すことで、臭みの少ない高品質な肉に仕上げています」
-狩猟についての課題を教えてください。
「大きな課題の一つは、実際に猟師として継続して活動する若者が少ないことです。狩猟に興味を持ってくれる方は多いのですが、始めてすぐに成果が出るわけではなく、継続の難しさから離れてしまうケースも少なくありません。そうした課題に対して、私たちはジビエハンター研修や勉強会を開催することで、猟師として働く若者を増やし、狩猟文化の継承につなげていきたいと考えています」

(糸島新聞社ホームページに地域情報満載)

