【糸島市】伝統の梅ちぎりに児童歓声

桜野小裏山

 青々と茂った葉陰にウメの実が並ぶ-。糸島市の桜野小全校児童による梅ちぎりが15日、同校裏山の梅林で行われた。1年生から6年生までの縦割りチームに分かれて収穫したウメは約250キロになり、3年生が梅シロップを作ったり、地域の人や保護者に販売したりした。

梅を収穫する児童たち

 同校敷地内にある約5千平方メートルの梅林には120本の梅の木が植わる。数日前に、地域の人や保護者が梅ちぎりをしやすいよう斜面の下草刈りをした。

 6年生がお手製の3メートル強の竹ざおで枝をたたくとボトボトッとウメの実が落ち、ブルーシートを広げて待ち受けた5年生以下のメンバーは歓声をあげた。「あいた、頭に当たった!」「そっちに転がって行ったよー」と、梅林には児童の元気な声が響き渡った。

長い竹ざおを操るのは6年生の出番

 強い日差しの中、竹ざおをふるった6年生の丸尾太郎くん平野彩季さんは「去年に比べて今年はちょっと少ないなー」と汗をぬぐった。「以前は3年生が漬けた梅シロップを炭酸や水で割ってみんなで飲んで、梅の実も食べてめちゃおいしかった」と唾を飲みこんだ。

 枝を下げてやったり、シートを広げたりとサポートした保護者の千綿大通(ちわただいつう)さん(46)林将史さん(50)は「子どもたちが楽しんでいるこの時間が癒やしですね。事前の草刈りとこの後のちぎり残しを収穫するのがまた大変で」と苦笑しながらも「いい経験をさせてもらっています」と見守った。

 行事を主導するPTA役員は「50年以上の伝統ある行事だが、保護者だけでは草刈りや樹高の維持管理、剪定(せんてい)などは到底できない。地域の方の協力があって成り立つ」と地域の協力に感謝の意を表した。

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