イラストレーター 瀬知エリカさん(50)
糸島生まれ、糸島育ちのサリーこと友納美千代が、糸島出身で、首都圏でご活躍の方々にこれまでの人生を振り返り、古里への思いをお聞きするコーナーです。前回に引き続き、イラストレーターの瀬知エリカさん(50)=東京都墨田区=にお話をうかがいました。

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自分は時代ものを描くのが得意だと気づき、作品がどんどん増えていきました。そして「これを仕事にするために動きだそう」と決めました。
出版社に直接売り込みの電話をかけ、好きな雑誌や本を出している会社に片っ端から連絡をしました。「絵を見ていただけませんか」とお願いしても、必ずしも応じてもらえるわけではなく、絵のコピーを入れたファイルだけ送ることも多々ありました。見てもらえたとしても、すぐ仕事につながったわけではなく、3年後に依頼をいただいたこともあります。
それでも少しずつ声をかけてもらえるようになり、気がつけば今もイラストの仕事を続けられています。
イラストレーターをやっていて良かったことのひとつは、絵を描いていなければ出会えなかったような人たちと一緒に仕事ができることです。落語家、能楽師、芸人、歴史学者や小説家の先生方、編集者、デザイナー、歴史関係のNPOの方など。たくさんのことを教えていただき、刺激を受けています。
このような機会をいただいた自分にできることは何なのだろうか。
それは面白いイラストを描くことだと思い、毎回自分がカラカラのカスになるまで描いています。でも、まだ描けそうです。
絵は主に毛筆、Gペン、墨や絵の具などを使い、和紙などの紙に描いています。時代物を描くために水墨画も習得しました。基本はアナログですが、必要に応じてデジタルも使います。アナログの質感や毛筆の線は、時に「付加価値」として求められることもあります。
最終回の次回は、今春、母校を訪ねられた時の思いなどをお聞きしました。
(糸島新聞社ホームページに地域情報満載)
